「氷の棘」




 降りしきる雨 鈍色の空
 見上げる頬に 打たれる雫

 ごめんも言えずに 別れたから
 今は そのことだけが気がかり

 胸に刺さる氷の棘が
 今はまだ 溶けてしまわないように
 心を蝕む この痛みをそっと抱きしめる


 郵便受けには 便りもなく
 のばした手は 白い息にかじかむ

 泣いてしまえば 貴方が傷つくこと
 私は 心のどこかで知っていた

 この細い雫は 誰の涙
 受け取る人もいないまま 地に落ちて
 暖かな未来を 見ていたはずのかけらたち


 振り返らないで 前に進んで
 しあわせの意味を 今度は 間違えないで
 あなたはただ それだけ覚えて行けばいい