「手を、つないで」



 私がそう言った瞬間 アナタはちょっと驚いた顔をした
   今日も いつもと同じ帰り道
     たわいのない会話の ほんのスキマにすべりこんだコトバ

      アナタのことを全部知っていても
      アナタのことが全部分かるわけじゃないんです
      どこまで 寄り添っていいのか
      ときどきだけど 不安にもなるんです

    繋がれていたいけど 縛られてはいけない
   小さなことだけど とても大切なこと
  離れれば そのぶん痛みを感じるから

  キスだって 恥ずかしがって満足にしてくれない
   照れ屋なアナタに精一杯のお願いを
    かたちなんかなくていいから
     せめて ぬくもりをください