「小石」



 人を傷つける言葉ならたくさん知っている
 自分を守るためだから
 人をおだてる言葉ならたくさん持っている
 自分を護るためだから

 その自分を自分はどれだけ知っているというんだろう

 そんなことを考える前に 優しくなれよ
 白み始めた空のきざはしから 遠く声が響く

 笑ってしまえば それがそれで終わる
 素顔が水面深く沈めば 仮面が水面に敷き詰められる

 小石のように
 掠めて飛んでいくような世界を
 僕は今日も生きてゆく