「たった二行の街の中で」



 確かな信念を持った月光が
  然したるココロもない僕の瞳を貫いた

 繰り返される日常に
  生贄になりたがるものが増えていく

 煙に巻かれた街の中で君は光の束を探し続ける
  沈黙から逃れることを願って

 歌い続けることの意味は
  遙か思いの底 追憶の彼方

 目指すところには誰もいない
  ただ君が願う静寂が待っているだけ

 風の音は車に轢き潰されて
  色のない血はアスファルトに舞った

 暗い影はどこにでも潜み
  掛ける言葉は甘い誘惑へと変わる

 集うべき意識は
  いつも君のココロの中

 待つべき影は
  揃ったようじの先と遊ぶ

 自分に帰るべき場所はない
  ただ夏の空を仰ぎ 夕暮れを見て 穏やかな死に至るだけ

 君もいつかはそうなる運命なんだよ