「夜十三日月」





 失われた情熱の

 柔らかな背を撫でて

 消えかけた山の稜線を眼でなぞる


 未来を薪に 刃の光を吸い込んでは瞬いた

 瞳を 今は静かに伏せて

 涙はきっと 私ではなく

 冬の乾いた風が 拭ってくれる




 夜が来る前に

 おやすみ


 私はこれから

 君の分まで 夜の獣道を駆けるから