「春待ちのホーム」





 凍りついた 木製の庇から

 ザリザリと 陽射しに溶けてゆく氷柱の先

 きらきらと 落ちてゆく雫を 見ていた


 誰も居ない 無人駅舎のホームは

 とても静か

 風もなくて あたり一面

 しろとあお


 残った雪を 両手ですくいあげたら


 ぼろぼろ ぼろぼろ


 流れ落ちる涙と 私の心と 雪と


 清らかな 心細さと冷たさが

 忘れてしまった 切符の行き先を

 教えてくれるはず




 きっと

 教えてくれるはず