「杞憂、あるいは真実」
 何度も思うの

 もしかしたら もう

 帰ってこないんじゃないかって


 いってらっしゃい と いってきます

 この間の感覚が 段々と長くなってゆくの

 長くなればなるほど

 私たちの距離も長くなるの


 これ以上長くなったら

 消えてしまったら って

 持て余す時間の隙間

 何度も思うの


 今では あなたを失うことよりも

 この家庭という檻に

 一人取り残されることのほうが 怖い