「十万年の蝉」





 時の流れに 終わりはあるのか


 ヒトが始まる前から

 時は有り

 ヒトが全て死に絶えた後も

 たぶん 時は続いてゆくのだ


 忘れ去られた 悲劇の歴史も

 いまだに残る 惨劇の爪痕も

 10万年の 長い時の果てに

 ようやく清められた

 蝉が地上へ戻る その瞬間にも


 あなただけは変わらず そこにいるのだろうか

 誰一人寄り添えぬ 悲しい影のまま