「冬の門」
少しの 好奇心も
勇気も 見栄も
それら全てを失った時に くぐる
凍て付いた 冬の門
耳の間を 吹き抜けるのは
吹雪まじりの 叫び声
それは 二度と訪れない春を
それでも待ちわびる
亡者の嘆き
目の前を 染めてゆくのは
どこまでも鈍色の 曇り空
それは 遥かなる未来を
自ら閉ざした者だけが知る
死者の肌色
一度くぐれば 帰れず
昏く青い炎だけが 遠く街路に灯る
それは自らを失った時 現れるという
凍て付いた 冬の門