「縛りプレイ」



 芸術とは

 ある意味 縛りプレイではないか


 与えられた言語を駆使して叡智を書き

 一枚のキャンパスに刹那と永劫を閉じ込めたら

 たった八十八鍵で 空間を掌握しては

 猫の額のような 小さな舞台で 世界の全てを表現していく


 己の苦悩と罵倒の間に誰かの賞賛があるのなら

 これほどの無理ゲーなど 多分 ないだろう


 そんな 不可逆へ 嬉々として挑む者達を

 こんなところにいるあなたが 変人と呼ぶのも

 なんとも 妙な話で



 理解できないのではない

 理解できるまでの 歩幅が足りないのだ


 解釈などは 後でいい

 無限を導き出す公式を得られたとき


 世界はちゃんと あなたの前に広がる