「あとがき」


 望みも無く 贖いもない

 茫漠とした心象の中を

 ただ 歩いている


 溜息を癖にして 感情は薄くなり

 本音がどこにあるかも分からなくなって

 素顔をどこに置いてきたかを忘れても



 風の野原を 何も語れずに

 枯葉の舞う 森の入り口で

 後ろすら 振り返ることもできずに



 名も無き路の果てで 旅は続く

 背後から追い抜いてゆく 冬の気配に

 ただ 君の声を 探しながら