「閉ざされた祈り」



 自業自得と分かっていて

 この歩みを止められぬ

 我が身の 愚かしさよ


 寒さに丸めた背を 預けたいと望む

 人肌の 柔らなるぬくもりを

 うぬぼれた理性の 最後の一欠けらが

 拒絶する時


 荒れ果てた心象の裡より 出でたる

 醜い何かが 甘い妄想へと爪を立て


 私は 風下に吹きたる真実の色を

 見落として

 白と黒の 明滅の淵へと 落ちる




 また 他人を傷つけることを恐れ

 また 自分の傷つくことを怖れ

 結局 一人でいなくては 生きられないことを知り


 そして これらの鬱積の中



 相容れる術を失い

 自分勝手な性格を疎んじても 尚

 他人の暖かさを望む

 この愚かしさだけを ただひたすらに



 私にとって 冬とは

 こうした一連の 確認を繰り返す季節である